抗がん剤の副作用が出にくい人っているの?抗がん剤のつらさってどのぐらい?

皆さまは抗がん剤にどのようなイメージがお持ちでしょうか。

抗がん剤のイメージは第一に「副作用」というくらい、抗がん剤と副作用は切っても切れない関係です。しかし副作用は人によって程度の差があります。もし、あなたがこれから抗がん剤をするとしたら、どれくらい副作用が出るかというのは一番気になるところではないでしょうか。

今回は、副作用が出にくい人はいるのか?ということについてご説明します。

副作用が出にくい人って?

まず初めに申し上げておきますと、抗がん剤による副作用が出にくい人というのは、年齢や性別などのカテゴリーで区分できるものではありません。

例えば、あなたがこれから抗がん剤を受けることになったとします。
副作用を不安に思い「抗がん剤は辛いのでしょうか?」と担当医に聞いたところで、一般的な副作用しか教えてもらえないでしょう。
それもそのはず。副作用は患者さんを取り巻く「条件」で予想できるものではなく、極端なはなし「やってみなければわからない」ものです。

ゆえに「○○な人は副作用が出にくい」と断言できるものではありません。

だからこそ、がん治療の現場では医師は副作用がある前提で抗がん剤を規定量から使い始めます。
そして、体への負担など「悪いこと」よりも、がんの縮小などの「良いこと」のほうがが大きいとわかった抗がん剤の種類や投与量で「落としどころ」を見つけるという方法で治療を行ってゆくのです。

患者としてはなんとも頼りなく感じるかもしれませんが、個々の患者さんに発現する副作用は実際のところを見て判断する以上に確実なものはありません。

しかし、逆に「副作用が出やすい人」というのは予想できることもあります。

例えば、抗がん剤の臨床試験において「体力的に弱っている人」は試験の対象として望まれません。副作用の出方や安全性を観察するための試験では正確性を欠くからです。

この理論からすると、副作用が出やすい人というのは体力がない人、つまり寝たきりの人や食事が摂りづらい人、体力が劣る高齢者などが当てはまると言えます。

そして副作用が出にくい人というのはその逆で、全身状態が良好で見た目に活力や若々しさがある人と言えるでしょう。

ただし、これは体力のない人に比べて出にくいと予想されるというだけで、一般的に見て副作用が軽度で済む人というわけではありません。

抗がん剤の辛さはどれくらい?

副作用については、数値でわかるものとそうでないものがあります。

数値でわかるというのは、血液検査などの結果が正常値からはずれてしまっているということです。これは客観的ですので誰がみても明らかです。

いっぽう数値でわからないものというのは、個人が感じる辛さだと思ってください。
痛い、気持ち悪い、食欲がない、だるいなどです。
これらのような不快な症状の受け取り方は人によって違います。
また許容できる受け皿の大きさ、いわゆる「キャパシティ」も個人差がある部分です。

抗がん剤の辛さを考えるとき、おもに後者で語られることが多いのですが、個人差があるものを「これくらい」と伝えるのは難しいでしょう。
しかし、副作用のために治療をあきらめる人がいるのは確かです。
それくらいの副作用が出てしまう可能性があるというのは知っておかなければならないと思います。

辛さを客観的に見てみると…

個人が感じる副作用の程度を表すのは難しいとお伝えしましたが、副作用の重さを段階別に示した指標があります。

アメリカ国立がん研究所が、化学療法の有害事象としてレベル別にまとめたもので「有害事象共通用語規定」というものです。

有害事象というのは必ずしも抗がん剤が原因で起こる事象ではありません(そのため副作用とは異なります)が、抗がん剤によって起こる現象において、軽い人はこの程度、重い人はこの程度といったように、軽度から重度まで幅広くとらえた目安になります。

以下はアメリカ国立がん研究所が発表した化学療法による有害事象をJCOG日本臨床腫瘍研究グループが和訳したものです。
JCOG有害事象共通用語規準v4.0日本語訳JCOG版

なお上記を抜粋したものもあります。見やすくまとまっていますので、こちらも参考にしてください。
山形県立河北病院薬剤部まとめ

実際に抗がん剤を使用した結果、自分がどこにあてはまるかはわかりませんが、このような徴候が出る可能性があるという目安となるのではないでしょうか。

抗がん剤は苦しむためにするものではない

昔は、今よりさらに強い副作用を引き起こす抗がん剤が多かったため、抗がん剤は悪いイメージばかりです。

抗がん剤による恐怖や不安は簡単に拭うことはできませんが、大切なのは、副作用が出たらどのように対処するか準備をしておくこと。
そして、抗がん剤は必ずしも続けなければならないものではなく、苦しいときは止めても休憩しても良いものだということを頭の片隅に置いておいて頂きたいと思います。

抗がん剤は苦しむためにするのではなく、よりよく生きるためにするものだということを忘れないでください。

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